みこしを担ぐ女性たちに求められるのは、“明るさ”と“元気さ”。選ばれた80人はさまざまな思いで夏の熱気を共有した。
インドネシア・ジャカルタ出身のサフィトリ・エフィアニさん(30)は日本のIT企業に勤める。5年前に留学先の熊本の大学を卒業して関西に。「インドネシアでは宗教的で静かなセレモニーが多く、日本のように皆が参加して楽しむお祭りがないので、とても興味がありました。熱気の中、盛り上がるお祭り、メンバーとも仲良くなって、テンションが上がります」と話す。
康村世梨さん(24)は、来年2月に行われる理学療法士の国家試験を控える。もとは介護職に従事していたが、理学療法士に出会い、けがや病気など何らかのアクシデントで身体機能に支障が出た人たちに、リハビリテーションを通して社会復帰をサポートしたいと考えるようになった。
康村さんの母は第4回(1985年)、姉は第37回(2017年)、ギャルみこしに参加。「私もそろそろ応募しようと思っていた矢先にコロナで中止に。オーディションの熱気に圧倒されたが、母や姉からは『とにかく元気を出してこい!』と送り出されました。精一杯の笑顔で元気さを発信するって素晴らしいですね」と微笑んだ。
田ノ上遥菜さん(27)は中学の家庭科教師。趣味はツーリング。休日は淡路島まで出かけるアウトドア派。「楽しいことが好き。でも、なかなかそういう機会に恵まれない。ギャルみこしに参加して、『先生も頑張ってるから』というメッセージが子どもたちにも伝われば…。外国人の方々にも天神祭を知ってもらい、大阪一活気がある天神橋筋商店街を盛り上げることができた」と満足気に話す。