では、その『西戸崎』から出発進行! スタートの加速はそんなによくありませんが、あの気動車独特のうなるようなディーゼル音や振動はまったくなく、とてもスムーズな発進。日中は香椎に向けて30分おきの運行となっています。
すぐに線路は背の高い木に覆われて林の中を走っているような錯覚に陥りますが、実は左は玄界灘、右は博多湾に挟まれて、海のすぐ横を走っているんです。
最初の駅『海ノ中道』に到着。ここは福岡の一大リゾートエリアで、自然豊かで広大な海浜公園をはじめ、イルカショーが人気の「マリンワールド海の中道」のほか、リゾートホテル・グランピングなどが集まり、週末は多くの客が訪れます。
『海ノ中道』を出ると次の『雁ノ巣』までは砂州の上を豪快に走っていきます。そして『奈多』あたりから急に民家や団地が増え始めます。
『和白』は海側にマンション、山側に商店街がひろがり、中学・高校だけでなく、最寄りに令和健康科学大学もあるため、多くの学生も利用します。
そしてここで貝塚~西鉄新宮の11kmを結ぶ「西鉄貝塚線」と連絡します。かつては宮地岳(みやじだけ)線を名乗っていた路線は、この5月に開業100周年を迎えました。それを記念して登場したのが、西鉄電車の人気キャラクター「ガタンコ」と「ゴトンコ」が描かれている楽しげな車両。500形にラッピングを施した100周年記念号です。
そしてマンション群がみえてきたら、まもなく福岡の副都心で東区の中心である『香椎』に到着です。香椎線は直通する列車はなく、この駅で西戸崎行きと宇美行きとに分断されます。