新米の季節がやってきました。今夏は各地で米が品薄となり“令和の米騒動”などと話題に。現在は新米が出回り平年と比べて割高ではあるものの、在庫は落ち着いている印象。「今年の新米は質が良い」という話もちらほら耳にします。
さて、ごはんといえば「炊きたて」が一番ですが、時には余らせてしまい冷凍して翌日以降に持ち越すこともしばしば。そこで新米の季節を充分に楽しむための「ごはんの冷凍テクニック」について、冷凍生活アドバイザーで“冷凍王子”の肩書きを持つ西川剛史さんに話を聞きました。
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「冷凍貯金ラボ」が常習的に炊飯をする1000人を対象にごはん保存に関する調査を行なったところ、「ごはんの保存に自信がある」と答えた人は約60%で、「保存したごはんは味が落ちると思う」と答えたのも約60%だったとのこと。
冷凍王子・西川さんは「順序を守り正しいテクニックを用いれば、炊き立てに近い状態の美味しさでごはんを保存することが可能」と話します。
【手順その1】“炊きたてのごはん”を食用ラップで包む
「炊きたてを食用ラップで包むことで、ベストな水分状態と炊き立ての香りを守ることができます。炊飯器で保温したり冷蔵庫で保存したご飯は乾燥し、デンプンも老化するため冷凍したものを解凍しても炊き立ての味には戻りません。炊きたてで冷凍するのが重要なのです」(西川さん)
【手順その2】厚みのない、均等で四角い“ざぶとん形”になるように
「薄く均等に冷凍することで、解凍する時にムラなく加熱することが可能となります。薄さの目安は2cmほどで、四角くざぶとん形にすることで収納もしやすくなります」(西川さん)
【手順その3】あら熱をとりフリーザーバッグに入れて、なるべく空気を抜いて保存
「『ラップで包みそのまま冷凍する』という方も多いですが、さらにジップロックなどに入れることで、水分や風味・香りを逃さず保存することが可能です」(西川さん)
西川さんによると、この方法でごはんの「もちもち度・水分量・やわらかさ」を4週間ほどキープすることが可能とのこと。また、時短や食費の節約にもつながる“冷凍貯金”としてもおすすめとのことでした。
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存分に楽しみたい新米シーズン。少々面倒かもしれませんが、冷凍方法の効果を試してみるといいかもしれません。
(取材・文=宮田智也)