秋の行楽や運動会など、お弁当のおかずとしてお馴染みなのが「ゆでたまご」。自宅で煮卵にして、常備菜として食べる人も多いかもしれません。
そんなゆでたまごの“色”にまつわる話を、「コープこうべ商品検査センター」の担当者に聞きました。
――今回の話題は、ゆでたまごに関するお問い合わせですね。
【担当者】 1つめに紹介するのは、「ゆでたまごを作り殻をむいたところ、白身の表面にカビのような黒い点があった」という相談です。
――せっかく作って食べようとしたのに、カビが生えていたとなるとショックですよね。これは実際にカビなのでしょうか?
【担当者】 いえ、じつは、卵由来の硫黄成分と微量の鉄などが反応してできたものなんです。
――カビではないのですね。
【担当者】 詳しく説明しますと、卵白を構成しているアミノ酸が加熱によって分解された硫黄物質と、鍋などに含まれる鉄などの金属成分が殻を通過して中に入ってきて反応し、黒い点々ができたと考えられます。
――では、食べても問題ないのでしょうか?
【担当者】 はい。見た目は良くないですが、衛生的には問題ないので食べていただいても大丈夫です。
――安心しました。ゆで卵の殻をむくと真っ白のイメージがありますから、驚かれますよね。
【担当者】 そうですね。やはり、白い卵のイメージがあるので心配されると思います。先ほど述べたように黒い点々は問題ないのですが、次にご紹介する“白身がピンク色になっている場合”は注意が必要です。