「日本人の体型を生かす、伝統的な西陣織や友禅染を使い、現代的なドレスをつくりたい」と心に決めたのはこの時だった。
1968(昭和43)年、西陣織や友禅染を使ったドレスのショーを神戸で開催して以降、神戸のファッション界の興隆に力を注いできた。
港都として発展を遂げた神戸。とりわけ1970年代から90年代にかけて、「山、海へ行く」がごとく開発が進んだ。ポートピア'81やアーバンリゾートフェアなど、神戸は成熟したかのように見えた。
しかし、その神戸を悲劇が襲う。
阪神・淡路大震災で、会下山の自宅は全壊。背骨を折る大けがをした。隣に住む大学生に助け出された。その時に「ああ、まだ自分にはやることがあるんだと思った」と語る。
それから2年、70歳を迎えた1997年に、パリ・オートクチュールコレクションに参加した。
その後、モナコやニューヨーク、フィレンツェでもショーを開催し、2018年には21年ぶりにパリでショーを行った。
藤本さんは、日本の伝統的な素材である着物や帯の持つ美しさを次世代に引き継ぎたいという思いを、西陣織や友禅染の技術を生かしたオートクチュールドレスに託した。
そして世界に誇る日本の魅力を発信する。
■パソナグループ 大阪・関西万博パビリオン『PASONA NATUREVERSE』プレゼンテーション映像 ©Expo 2025
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