アニメ作品や映画と言えば、その舞台となったロケーション(土地・場所、地域、施設など)をめぐる“聖地巡礼”がつきものだが、『神在月のこども』はその逆の考え方で作られた斬新な作品だ。
“聖地巡礼”とは、先に作品があり、その世界観を求めて作品のモチーフとなったロケーションを訪ねるもの。片や『神在月のこども』は、ロケーションの魅力を伝える手段としてアニメーションの手法をとった。四戸さんは「そういったことから、稀有な作品と言われています」と笑った。
同作品は、モントリオール国際リース賞映画祭2021で、最優秀監督賞など主要5部⾨にノミネートされた。また、22年には動画配信サービス・Netflixを通じて全世界に配信されるなど話題となり、四戸さんは、島根県からはふるさと親善大使である「遣島使」に、出雲市からは「出雲観光大使」に任命された。
四戸さんは、来年開催される大阪・関西万博では、“コンセプトディレクター”として催し物関連の事業を担当している。「映画『神在月のこども』では“四戸”の名前のように企画、原案、原作、監督と新たに4つの扉を開いた」と話す四戸さん。今後も新たな扉を開いていくことだろう。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より