イギリスBBC 2024年「100人の女性」に神戸の鈴木由美さん 強制不妊手術・損害賠償訴訟原告 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

イギリスBBC 2024年「100人の女性」に神戸の鈴木由美さん 強制不妊手術・損害賠償訴訟原告

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 イギリスの公共放送BBCは12月3日、世界に影響を与えた女性をたたえる、2024年の「BBC 100 Women(100人の女性)」を発表した。

 日本からは、旧優生保護法による強制不妊手術の損害賠償訴訟原告の1人、神戸市の鈴木由美さんと、コメディアンの渡辺直美さんが選ばれた。

旧優生保護法による強制不妊手術の損害賠償訴訟原告の1人、勝訴した神戸市の鈴木由美さん〈2023年4月5日 大阪市北区〉

 先天性の脳性まひで手足が不自由な鈴木さんは、12歳だった1968(昭和43)年、理由も知らされずに家族に病院に連れて行かれ、子宮摘出手術を受けさせられた。
 
 日本では1950年代から1990年代にかけて、旧優生保護法のもと、鈴木さんをはじめ障がいのある多くの人が、不妊手術を強制された。

一審・神戸地裁の敗訴判決から一転、二審・大阪高裁で勝訴判決を受けて会見する鈴木由美さん〈2023年3月23日・大阪市北区〉

 2023年、国会がまとめた調査報告書によると、強制不妊手術が最も多かったのは1955(昭和30)年で、旧優生保護法下では2万4993人が手術を受けたとされ、全体の約75%が女性だった。20歳未満の不妊手術件数は1955年(年齢階級別の統計開始)以降、全国で少なくとも2717件あった。

同法は1996年になってようやく改正され、「母体保護法」と名称も変わった。障がい者への強制不妊手術など、優生思想を背景とした条文は削除された。

 鈴木さんは訴訟に際し、ラジオ関西の取材に「障がい者に対しての世間の目は冷ややかだった。私たちは、同じ人間ではないか。ひとりの人間として幸せになりたい。普通に暮らしていきたいだけ。国は私たちに『ごめんなさい』ただそれだけでいいのに」と話していた。

 日本では鈴木さんのほか38人が各地でこの旧優生保護法をめぐり訴訟を起こし、今年(2024年)7月に最高裁判所は同法を違憲とする判断を示し、国に損害賠償を命じている。

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