年末年始や新年会など酒を楽しむ機会が増える季節ですが、注意したいのが「飲みすぎ」。筆者は“トマトジュースを飲むと酔いにくくなる”という話を聞きました。はたして本当にそのような効果があるのか、「カゴメ株式会社」の堀江建一さんに話を聞きました。
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「アルコールとトマトジュースを同時に飲むと、体内での急激なアルコール濃度の上昇を抑えられることが当社の研究でわかりました。トマトジュースには酔いの回りを緩やかにし、酔い覚めも早くなる可能性があるといえます」と堀江さんは説明。
実際の研究では、トマトジュース缶(約160ml)を3本と焼酎甲類(ストレート約100ml)を同時に摂取する試験を実施。血中アルコール濃度を調べた結果、水と焼酎甲類を摂取した場合と比較してトマトジュースを飲んだ時の方が血液中のアルコール濃度が顕著に低下することが判明したのだとか。
さらに、堀江さんは「効果はそれだけにとどまりません。トマトジュースには、アミノ酸や糖など疲労回復に効果的とされる様々な成分が含まれます。トマトジュース缶2本程度を運動前または運動中に飲むと、疲労感が軽減することも研究にて確認されています」と話します。
このように様々な効果が期待されるトマトジュース。実は、朝に飲んだ方がいいのだそう。
「トマトジュースに含まれるリコピンは、朝摂取することにより最も体内に吸収されることが明らかになりました。そのため、飲むなら朝に……というのが当社のおすすめです」(堀江さん)
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アルコールでの体調不良や粗相は避けたいもの。健全に楽しみたいなら「酒の飲み方」を工夫する必要があるのかもしれません。
(取材・文=迫田ヒロミ)
※ラジオ関西『Clip』2024年12月31日放送回より