【飛行機と天気の関係】元客室乗務員の気象予報士が解説! 揺れやすいのはどんな天気? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【飛行機と天気の関係】元客室乗務員の気象予報士が解説! 揺れやすいのはどんな天気?

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 これからの時期、年末年始の帰省などで飛行機を利用する人も多いのではないでしょうか。飛行機が揺れやすい天気や時期、揺れへの対策について、約7年間客室乗務員として働いていた経験を持つ気象予報士がご紹介します。

 飛行機が苦手な人にとって、不安なのが“揺れ”ですよね。いつ・どんな天気だと機体が揺れやすいのか、ご説明します。

【雨が降っている日】

「飛行機が揺れやすいのは?」と想像したとき、最もイメージしやすいのが雨の日ではないでしょうか。実際に、前線や雨雲の影響で揺れることが多いです。

「前線」とは、あたたかい空気と冷たい空気の境目のこと。その境目では風の向きが大きく異なるため、前線を通過する際に機体が揺れてしまいます。また、前線付近で発達する雨雲のなかは基本的に上昇気流となっていることから、気流の乱れの影響を受けて揺れることも多いです。

 パイロットは、レーダーを見て雨雲を避けるルートを選びますが、すべてを避けきれずコトコト揺れてしまうこともあります。

 その日、前線がどこにあるのかは、インターネットで「気象庁」「天気図」と調べるだけで誰でも簡単に調べることができます。飛行機に乗る前に天気図を見て、揺れやすいエリアを予想してみるのもいいかもしれませんね。

図の場合、寒冷前線が通過している伊丹空港発着便などで揺れるかも(出典:気象庁ホームページ「過去の天気図 令和6年10月23日15時」)

【夏の積乱雲が発達している日】

 晴れた夏の日に、急に空が黒っぽくなり土砂降りの雨に降られた経験はありませんか? この急な強い雨は発達した積乱雲によるものですが、積乱雲は飛行機にとっても注意が必要です。

 積乱雲が発達しているときには、内部に強い上昇気流があります。また、積乱雲が発達し最盛期を迎えるころには、下降気流も存在するようになります。このとき、雲のなかでは強い空気の“渦”のようなものができるため、飛行機が巻き込まれると非常に危険です。そのため、夏場は積乱雲の発生している場所を避け、飛行経路を大きく変更することもあります。

 ほかに、落雷にも注意が必要です。飛行機に雷が落ちても空気中に放電されるため心配はありませんが、その後、目的地に到着してから点検作業を行う必要があるため遅れが発生することも予想されます。

 落雷の可能性がある場合は、安全のため地上係員の作業が中断されることから、着陸後に駐機場まで進めないこともあります。実際に、羽田空港に着陸後、機内で2時間ほど待機したこともありました。

夏のモクモクとした雲には要注意
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