兵庫県『新たな躍動づくり予算』2025年度当初案 県立大無償化、大阪・関西万博に対応 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

兵庫県『新たな躍動づくり予算』2025年度当初案 県立大無償化、大阪・関西万博に対応

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 兵庫県は10日、一般会計で2兆3582億円となる2025年度当初予算案を発表した。2024年度に比べ0.8%増加。過去4番目の規模となった。

 特別会計と公営企業会計を含めた総額は4兆5150億円。

 予算案には、県立大授業料無償化の継続や若者・子ども施策など、2024年11月の知事選の争点となり、斎藤元彦知事が特に力を入れたいとする施策が盛り込まれている。

2025年度予算案を発表する斎藤元彦・兵庫県知事〈2025年2月10日 神戸市中央区・兵庫県庁〉

 斎藤知事は、これらを「新たな躍動づくり予算」と名付け、「阪神・淡路大震災から30年、大阪・関西万博の開催や神戸空港の国際化など、時代の大きな転換点を迎えている。今こそ創造的復興の経験と教訓を生かしたい」と述べた。

 予算案は、以下の四つの柱から成り立っている。

◆防災・危機管理対策、医療・介護・福祉の充実を図る「誰も取り残さない安全安心な兵庫」

◆教育や不妊治療を支援する「若者が輝く兵庫」

◆大阪・関西万博の機運醸成やスポーツ・芸術文化を振興する「活力がわきあがる兵庫」

◆上記施策を推進する「足腰の強い県政運営基盤の構築」 を掲げている。

■兵庫県立大学・授業料無償化の推進

13億8000万円を計上。県立大学の授業料無償化は、県内在住者の授業料と入学金を無償とするもので、在学生と新入生の支援格差を考慮して、2024年度時点の在学生(高学年)から段階的に進めている。

2025年度は、すべての学生と大学院生を所得に関わらず無償化の対象に。また、県外学生に対する入学金を国立大学並みに引き下げる。

財源を安定的に確保するため、県立大学授業料等無償化基金(仮称)を創設。2月補正予算として50億円を計上した。

斎藤知事は、「学生にとって、奨学金の返済が将来の結婚や子育てに大きな負担になっている。高等教育の負担軽減について、兵庫県が先鞭をつけ、国会での議論を促したい」とコメントした。

■若者が輝く兵庫 次代を担う人材育成

「県立高校ふるさと共創プロジェクト」として7700万円。地域資源を活用した学びや発信を通じて、地方創生に貢献する人材育成を支援する。

県立高校(全153校)1校あたり50万円を支給。地域行事への参画や就業体験、社会実装など、使途は各校の裁量に委ねる。

また、県立学校(高校、特別支援、中等教育を含む)の部活動などを応援するため、4億1000万円を充てる。生徒自らが使い道を決める“生徒ファースト予算”により、用具などの購入や各校の状況・特⾊に応じた整備を促す。

このほか、全ての県立学校に個人ロッカーを設置、体育館や講堂の無線LAN環境や、避難所指定体育館の空調整備といった環境の充実に32億8000万円を計上した。

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