■大阪・関西万博のレガシー、兵庫の未来へ
大阪・関西万博に関連する予算は計17億6000万円。
万博の波及効果を兵庫県に取り込むため、
▼会場・夢洲(大阪市此花区)の関西パビリオン内に設ける「兵庫県ゾーン」で展開するアトラクション型映像空間『ミライバス』や、「ひょうごEXPO TERMINAL」と位置づけた県立美術館ギャラリー(神戸市灘区)での参加型展示体験『ミライのひょうごゾーン』での魅力発信
▼県内全域をパビリオンに見立てた体験型観光事業『ひょうごフィールドパビリオン』への誘客
▼尼崎市・フェニックス事業用地に設けた駐車場に自家用車を置き、会場へシャトルバスで移動する万博P&R(パーク・アンド・ライド)スペースで兵庫五国の魅力発信と交流を促す土・日限定のナイトマーケット「ひょうご楽市楽座」や、空飛ぶクルマのデモフライト などを挙げた。
■過去最大の税収も、2028年度までに収支不足160億円に
好調な企業業績などから、歳入では4年連続で過去最大となる9982億円の県税収入を見込んでいる。
しかし、阪神・淡路大震災復興事業による負債が尾を引き、歳出が歳入を上回る収支不足が、2028年度までに総額160億円となる見通し。
税収の改善や経済成長率の上昇が見込まれるため、前年度に予測した215億円から約50億円改善されたが、一方で、社会保障関係費の増加や⻑期⾦利の上昇等の影響により、2028年度以降も収⽀不⾜が発⽣する⾒込みであるなど、依然として厳しい財政状況が続く。
■SNSによる誹謗中傷対策も
深刻化するSNS上の誹謗(ひぼう)中傷対策として1000万円。
啓発メッセージの発信や、弁護士による相談窓口の拡充なども盛り込んだ。県が検討を進めている「SNS条例」制定については、早ければ新年度の県議会6月定例議会で実現したいとしている。
■県庁舎再編については…
老朽化した県庁舎の再整備については、現庁舎(1、2号館・県民会館)解体に伴う暫定的な移転のため、民間オフィスの選定・契約に入る。
1000億円を超えるとされた井戸前知事時代の計画を撤回した斎藤知事は、「県庁のコンパクト化」を目指す。
新庁舎完成は2030年代中旬としているが、現時点では総事業費が判明しておらず、計上していない。
ただし、3号館など解体せずに残す庁舎の改修工事の費用として65億円を計上した。