映画監督の河瀬直美氏が大阪・関西万博(4月13日〜10月13日 184日間)で手がけるシグネチャーパビリオン『Dialoge Theater一いのちのあかし一』の概要を発表した。
※「瀬」は「刀」の下に「貝」


河瀬監督が手がけるパビリオンは、大阪・関西万博のテーマ事業「いのちの輝きプロジェクト」を具現化する8つのパビリオン(テーマ館)の1つ。
テーマ館はこのほか、ロボット学者で大阪大学大学院教授の石黒浩氏、音楽家で数学研究者の中島さち子氏、放送作家の小山薫堂氏ら8人がそれぞれプロデュースする。


河瀬監督のパビリオン『Dialoge Theater一いのちのあかし一』では、「どうして私たちは、わかりあえないと思ってしまうのだろう。敵と味方に分かれてしまうのだろう」というメッセージを発信する。

日常生活で失われつつあるとされる“対話”を通じて、世界中で起きる“分断”を明らかにし、解決を試みる実験の場にするという。

パビリオンの構造は、廃校となった奈良・十津川と京都・福知山の木造校舎3棟を大阪・関西万博の会場・夢洲(ゆめしま)に移築した、ほかのパビリオンとは異なるアプローチ。
「役割を終えた校舎には、どこか懐かしさを感じると同時に、過去と対峙する時間を与える。過去の記憶を移築した、御旅所(おたびしょ)のような存在に。会期後は新たな終の棲み家を見つけて生かしていく」としている。

