後半の第2展示室では、選りすぐりの作品を展示。神戸港や三宮周辺、大阪や東京の繁華街、函館などの鳥瞰図のほか、神戸元町商店街にかつてあった海事専門書店「海文堂書店」の店内図や神戸のさまざまな風景を切り取ったイラストなど、地元愛に満ちた作品も多数。
青山さんによると、「古の港都兵庫津鳥瞰図1868」は、完成まで約10か月を要したという。青山さんは「(建ち並ぶ)家を描く時にワンパターンにならないように気をつけた」と振り返り、「チンドン屋さんや飛脚などの人物を入れて物語性を出した。そういった部分は描いていて楽しい」と明かした。
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現代の街並みを描く際、青山さんは自分でチャーターしたヘリに乗り、撮影。その写真を基に作品を作っている。「道幅や街路樹の本数、ビルの窓の数まで忠実に描いています。知っている場所であれば記憶をたどりながら細かく見てもらって、作品世界のラビリンスにはまってほしい」と話した。会期は3月23日(日)まで。
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◆企画展「鳥瞰図絵師 青山大介物語」
会期 2025年2月8日(土)~3月23日(日)
会場 兵庫県立兵庫津ミュージアム 〒652-0844 神戸市兵庫区中之島2-2-1
観覧時間 9:30~17:00(開館は9:00。最終入場は16:30まで)
休館日 月曜(祝休日の場合は翌日)
観覧料 大人300円、大学生200円、70歳以上150円
問い合わせ 同ミュージアム、電話078-651-1868