人形に込めた思い 地元一丸となり作る「勝山のお雛まつり」 次世代へ繋ぐ取り組みも【岡山・真庭市】 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

人形に込めた思い 地元一丸となり作る「勝山のお雛まつり」 次世代へ繋ぐ取り組みも【岡山・真庭市】

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 その昔、出雲街道の宿場町としても栄えた美作勝山藩の城下町・岡山県真庭市勝山エリア。白壁の土蔵や格子窓があしらわれた建築物の古い町並みが未だに残っており、県下で最初の「町並み保存地区」に指定された。

 のれんがゆれる印象的な風景は、訪れる人々の脳裏に記憶を残す。また、旭川沿いを約700mに渡って残る高瀬舟の発着場跡では、玉石積みと白壁の景観が当時の賑わいを偲ばせている。

勝山の町並み保存地区

 さて、このノスタルジックな空気に満ちたこのまちで、「勝山のお雛まつり」なるものが3月3日(月)まで開催されるという情報をキャッチ。一体どんなまつりなのだろうか?

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「勝山のお雛まつり」は、町並み保存地区を中心とした約1kmの区間に建つ民家や商家などの軒先や道沿いの部屋に、江戸末期・明治・大正時代のお雛さまから現代雛、趣向を凝らした手づくり雛などが飾られるというもの。今年で27回を迎える。

ポスターは“お雛どおり”の真ん中あたりに位置する民家。「のれん・お雛さま・花」がコーディネートされた場所は、勝山でも数少ない撮影スポットなのだとか

 ここに暮らす人たちは人たちは、常に「おもてなし」の心で迎えてくれる。毎年の積み重ねでつくりあげたまつりでもあり、各家にそれぞれの想い出があるそうだ。のぞいた際に、それを聞くのも楽しみのひとつと言えそう。

民家に飾られるお雛さま

 まつりがはじまってからの27年間、毎年飾っている人もいるが、年齢的に雛人形の出し入れが難しいという人も出てきた。そのため、参加する家が少しずつ減っきているという。そういった状況ではあるものの、若者のアイデアを取り入れた内容をプラスし継続することに尽力している。今年で3度目となる「インスタグラムによるフォトコンテスト」もその一つ。これからの世代にも興味を持ってほしいという思いから趣向を凝らし、今年は会場内での「ものづくり体験」や「手作り小物の販売」などを行う予定。

かわいいお雛さまも

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 古き良きものを大切にしながらも新しいものを取り入れ、次世代へ繋ぐ取り組みもさかんな「勝山のお雛まつり」。岡山県北部の“春の風物詩”として見に行ってみるといいかもしれない。

※ラジオ関西「金曜Clip」2025年2月21日放送回より

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