ルー爆盛り“月イチカレー”が人気? 経営者自ら腕振るう「社長食堂」 社員へ向けた思い【兵庫姫路】 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ルー爆盛り“月イチカレー”が人気? 経営者自ら腕振るう「社長食堂」 社員へ向けた思い【兵庫姫路】

LINEで送る

この記事の写真を見る(4枚)

 私たちが日常的に利用している車や船は、想像もできないくらい多くの部品で構成されています。その中でも重要な役割を担っているのが「エンジン」です。

 株式会社八瀬鉄工所(兵庫県姫路市)はエンジンに使われる部品を製造する創業100年の老舗。職人の技術を支えるため、代表取締役社長を務める八瀬弘司さん自らが「ちょっと変わった取り組み」を実践しています。詳しく話を聞きました。

エンジンのパーツを製造する老舗鉄工所の「取り組み」とは

☆☆☆☆

 同社ではエンジンの心臓部であるクランクシャフトの加工を行っています。クランクシャフトとは、エンジンのピストン運動を回転運動に変換するもの。自動車やバイク・船舶の“乗り物系”エンジンだけでなく、圧縮機やポンプなどの産業用機械や農業機械などの動力源として使われる重要部品です。

「フェリーさんふらわぁ」をはじめ、日本で運行されている大型船舶の約3割に搭載されている同社のクランクシャフト。最新のエンジニアリングと匠の技で仕上げられている。

 こうした精密部品の作製は、職人たちの高い技術があってはじめて成り立つもの。そこで、同社で働く人々のために、八瀬さんが行っているのが「社長食堂」です。

 社長食堂とは、週に一度、社員のために八瀬さんが昼ご飯を作って振るまうという取り組み。自身が飲食店で働いていた経験が始めたきっかけだと言います。

「子どもの頃から料理が好きで、学生時代のバイト先も飲食店ばかりでした。大学で就職活動はせず名古屋市内の大きな居酒屋チェーンへ就職したこともあり、これらの経験が私のアイデンティティとなりました。しかし25年前に家業である八瀬鉄工所に入社してからは、食への興味は封印していたのです」(八瀬さん)

 そんな八瀬さんに転機が訪れたのは5年前。

「友人と話をしたときに、『社員さんに自由な環境で成功させてあげたいであれば、まず社長が好きなことをやろう』と言われました。そこで、毎週月曜日、お弁当のお供にと“温かいお汁”を作りはじめました」(八瀬さん)

社長食堂を利用する社員と八瀬社長
LINEで送る

関連記事