【クリーム色のパプリカ】辛くないため、生食や料理の具にする。日本と同じような使い方をする。
【緑色のパプリカ】辛味あり。生食するほか、料理の仕上げのアクセントとして少量をトッピング・別添えする。日本のからしやワサビのような薬味の役割。
【赤いパプリカ】煮込み料理に用いられる。また、パウダーを風味づけとして使うことも。
【赤いパプリカ(辛)】乾燥させて粉末状にした辛いパウダーを指す。主に煮込み料理に使う。

「パプリカを使った料理として有名なのは、ハンガリーの伝統料理『グヤーシュスープ』。お肉・ニンジン・ジャガイモ・玉ねぎなどを煮込み、パプリカパウダーで味付けした赤いスープです。レストランでも家庭でもよく食べられています」(コツカマチカ)
古くから伝わる料理にもしっかりとパプリカが使われていることから、人々の生活に深く浸透しているかがうかがえます。ちなみに、このスープはドイツやチェコなどでよく食べられている「グラーシュ」という煮込み料理の原型だとも言われているそう。

さらに、ハンガリーのスーパーではマヨネーズやケチャップなどと棚に並ぶ「パプリカチューブ」なる調味料が存在するとか。
「パプリカの塩漬けを潰してクリーム状にした調味料です。パウダーは乾燥パプリカが原料ですがクリームは生パプリカを使うのでより味が強い。料理に使うと風味がよくなります。辛いタイプと辛くないタイプがあり、パウダーと併用されることが多いと思います」(コツカマチカ)
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他にも「プルクルト」や「パプリカシュチルケ(パプリカチキン)」など、いずれもパプリカをふんだんに仕込んだ煮込み料理が日常的に食べられています。日本にもこれらの料理を味わえるレストランがあるので、チャレンジしてみるといいかもしれません。
(取材・文=つちだ四郎)






