今年年長クラスに進級するちーちゃん。保育園を卒園した後の、就学先を決める時期がもうすぐ訪れます。「まだ幼い娘の人生進路を決めることは心が痛いし、あまりにも荷が重すぎる。これからも節目のたびに何度も波を乗り越えなきゃいけないんだなと、その果てしなさに心が置いてきぼりになるけど、頑張る娘を前に弱音は吐けず、母は強い心を持ち続けるしかないと思っています」。
様々な困難を感じながらも、「それでも障害児育児は不思議と楽しく、癒される」と前向きにちーちゃんと向き合っていくママは、「娘と過ごす我が家の未来が、これからも明るく楽しくありますように」と、5歳の誕生日を迎えるちーちゃんを背景に、成長記録動画を締めくくりました。
5歳になったちーちゃんの日常、会話がすべてじゃない
5歳2カ月を迎えたちーちゃん。今の日常について、ママであるみどぅさん(@candnmama)に話を聞きました。
ーー今、特に困っていることやちーちゃんができるようになったことなどを教えてください。
「細かいことでいうと、今でも手づかみ食べをやめられないことや、ソファの背もたれを平均台みたいに歩いたりジャンプしたりすること、お風呂のお湯を飲みたがることなどが日常の困りごとです。いろいろな対策をこれまで続けてきていますが伝わらず、会話ができないので伝わっているのかどうかもわかりません。
トイトレも一時期成功しかけていたのですが、最近は後退してオムツで過ごす時間が多いです。娘はもともと折れ線型の自閉症で、1歳頃の発語消失などもあり、私自身『できていたことができなくなる』成長退行というものにトラウマを感じていて、普通の子より長期戦になってしまう身辺自立に苦しさを感じることがあります。
一方で、最近ちーちゃんはオウム返しができるようになりました。私の話す言葉の口の動きをよく見て真似する姿は見ていてとても愛らしいです。まだ発語がなかった頃、”言葉を話してほしい”と願っていた私ですが、言葉を話すことの複雑さ、難しさを改めて知りました。『声が出る』『単語を話す』『歌を歌える』『指示への理解がある』『オウム返しができる』ここまでできることがあるのに、ちーちゃんは会話ができません。
ただ、絵カードやハンドサインなど自分のできる形で要求を伝えようとする健気さや持ち前の笑顔でやり取りするちーちゃんを見ていると、コミュニケーションは会話がすべてじゃないとも感じます」
動画には、同じ自閉症などの発達障害をもつ子どもを育てるママ・パパからの共感の声や、ちーちゃんやママを応援する声、5歳をお祝いする声など、700件を超える多くのコメントが寄せられています。
記事の後編では、ママがSNSで自閉症育児を発信し続ける理由、福祉支援サービスを受けて感じたことなどをご紹介します。
【みどぅ(@candnmama)さん関連情報】
◼️Instagram:https://www.instagram.com/candnmama/
◼️YouTube『みどぅ家のちいのん』:https://www.youtube.com/@candnmama
◼️TikTok:https://www.tiktok.com/@candnmama
(取材・文=五ヶ瀬あお)





