こんにちは。ラジオパーソナリティーの洲崎春花です。これまで「銀の馬車道・鉱石の道」に関わるインタビューを重ねてきました。でもやっぱり、“自分の足”で歩いてみたい。そう思って向かったのは、兵庫県・姫路。
姫路駅に降り立ち、レンタサイクルで目指すのは、銀の馬車道の出発点・飾磨津(現姫路港)。歴史の名残をたどる自転車旅が、今、はじまります。
姫路港は、かつて、生野鉱山の運営に必要な物資などを運ぶための銀の馬車道の起点となった場所です。
すぐ近くにある「姫路みなとミュージアム」に入ってみると、銀の馬車道に関する資料が展示されていました。当時を再現した模型や、レゴブロックで作られた北前船など、わくわくするような展示物がたくさん!

ミュージアムのそばには、かつての物資の積み下ろし場・飾磨津物揚場跡(しかまつものあげばあと)が存在し、近くには明治中期に建てられたというレンガ塀のモニュメントもあります。「過去」と「今」が静かに隣り合っているような、不思議な空気を感じました。

そのまま、銀の馬車道が通っていたという飾磨街道を自転車で北へ。
左手に現れたのは、立派な門構えの「亀山本徳寺」。歴史あるお寺であることはもちろん、映画やドラマのロケ地として使われたこともあるそうです。大広間で見せていただいた天井の花曼荼羅(はなまんだら)はとても美しく、印象に残りました。

亀山本徳寺には、「目隠し塀」という特徴的な構造があり、そこを横切る人々は下馬して礼拝するのが慣例だったのだとか。交通量が多いと渋滞につながることもあったため、それを避ける目的でも目隠し塀が設けられたといわれているそうです。
こうしたエピソードからも、当時、銀の馬車道が人々にとっていかに重要な物流拠点だったかが伝わってきます。




