「JR三ノ宮駅」誕生の背景に“外国人”? 大規模開発で今後どのように生まれ変わる?【兵庫・神戸】 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「JR三ノ宮駅」誕生の背景に“外国人”? 大規模開発で今後どのように生まれ変わる?【兵庫・神戸】

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 兵庫県神戸市のJR在来線最大の駅と言えば「三ノ宮駅」。新快速や一部の特急列車などが停車し、1日平均11万9670人が乗車しています(2024年度現在)。また、阪急電鉄・阪神電鉄・神戸高速鉄道・神戸市交通局・神戸新交通などが接続する駅としても知られています。そして、駅とその周辺エリアでは大規模な開発工事が進んでいます。

 同駅の「誕生のきっかけ」やこれからどのような姿に変貌していくのか気になった筆者は、JR西日本近畿統括本部経営企画部の惠美雄貴さんに詳しい話を聞きました。

JR三ノ宮駅(画像提供:JR西日本)

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 三ノ宮駅は1858年の日米修好通商条約の規定に基づき、神戸に外国人居留地が設置されたことに伴い、彼らの利用に重点を置いた駅として計画設置されました。1874年5月11日、神戸から大阪間における鉄道開通と同時に正式にオープンしたのだそう。

 ちなみに阪神・阪急は「神戸三宮」、地下鉄は「三宮」と駅名を表記しますがJRだけは「三ノ宮」。三と宮の間になぜか「ノ」が入ります。惠美さんによると、このような表記になった理由は定かではないとのことですが「西宮駅には、もともと西と宮の間に“ノ”が入っていました。ですが、2007年に削除され、現在の表記である“西宮駅”へ改称されました」と話します。

三ノ宮駅の駅名看板(画像提供:JR西日本)

 さて件の大規模開発は、地域と連携した「(仮称)JR三ノ宮新駅ビル開発プロジェクト」とされ、神戸の玄関口にふさわしい空間整備とともに地域のランドマークとなる新駅ビル開発が進められています。これにより、神戸が持つ魅力を発信し新たな地元ブランドの創出を目指しているのだとか。10年前の2015年1月には新駅ビルの開発等への活用を目的とした温泉の掘削に着手していたそうで、同年8月上旬に地下1000mの岩盤で概ね良好な泉質の温泉を確認。今後の具体的な用途については未定だそうですが、現在も掘削孔は保存している状態とのことです。

 また、阪急・阪神の神戸三宮駅や神戸市営地下鉄海岸線の三宮・花時計前駅など、JR三ノ宮駅に隣接する6駅の乗換動線を快適にし街の一体感を醸成することで、神戸エリアのハブである三宮周辺地区の機能向上と存在感・影響力の強化を目指しているそう。

 惠美さんは「国際都市・神戸の発展とともに歩んだ三ノ宮駅の歴史を、実際に訪れて感じてもらいたいです」と思いを語りインタビューを締めくくりました。

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 ますます、利用しやすい駅へと進化を遂げる三ノ宮駅とその周辺地域。完成を心待ちにしている人も多いのではないでしょうか?

(取材・文=長塚花佳)

※ラジオ関西『Clip』水曜日 2025年7月23日放送回より

三ノ宮駅・ホームの様子(画像提供:JR西日本)
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