このあと5つのトンネルを通り過ぎて、左から湖西線の線路が寄り添ってきたら、滋賀県最北端でこの列車の終着『近江塩津』に到着。1957年に木ノ本~敦賀間が急坂の“柳ケ瀬越え”から、新線ルートに切り替えたのを機に誕生した駅です。

盛り土の高架ホームから階段を下りると、いかにも昔の北陸線といった感じの薄暗い通路があり、昭和の匂いを感じつつ、改札・待合室へとつながっています。
ただ改札を出ても周りには何もありません。ここは北陸線と湖西線の接続が大部分の役割を果たす駅なんです。

今回は『米原』から乗車しましたが、この列車自体は姫路から兵庫・大阪・京都・滋賀の4府県をまたいで走行距離244km、所要時間なんと3時間3分の長旅を終えて『近江塩津』にたどり着いたのです。
この『近江塩津』は、大都市近郊区間大回り旅(一筆書き旅)やびわ湖一周鉄道旅の乗換駅になりますが、湖西線と琵琶湖線の乗り継ぎ時間は日中3~5分しかありませんのでご注意ください。
観光スポットや地元グルメから鉄道の歴史ポイントまで満載の湖北路。米原駅での車両切り離しに気をつけて、ぜひ足を運んでみてください。(羽川英樹)






