“洗車ルール”が超厳しい国・ドイツ 一体なぜ? 万博パビリオンで見られる「環境問題意識の高さ」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

“洗車ルール”が超厳しい国・ドイツ 一体なぜ? 万博パビリオンで見られる「環境問題意識の高さ」

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 10月13日まで開催する「大阪・関西万博」。広大な会場には158の国と地域、7つの国際機関が参加しており、パビリオン(展示館)を通して世界各国の文化や歴史を知ることができます。今回は、ドイツにフォーカスを当て、パビリオンのメインテーマ「循環経済」と「車」にまつわる意外なルールについて紹介します。

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 ドイツ館の前に立つと、まず目に飛び込んでくるのが「わ! ドイツ」。なんともユニークなフレーズですが、パビリオンのテーマは「循環経済(サーキュラーエコノミー)」といういたって真面目な内容です。この“わ”には、感嘆の「わ!」・循環の「環(わ)」・調和の「和(わ)」という3つの深い意味が込められているのだとか。パビリオンのキャラクター名も「サーキュラー」といい、展示を体験する際はこのサーキュラーのマスコットを使って音声を聞くシステムとなっています。

 ドイツ館のテーマである「サーキュラーエコノミー」は、ざっくり言うと環境保護のための指針「3R(リデュース、リユース、リサイクル)」がより進化したもの。限りある資源や素材を使いすぎないように抑えつつ、使ったあとは廃棄するのではなく、リサイクルやメンテナンスをおこない再び活用していくという考え方を意味します。「メルセデス・ベンツ」「BMW」「フォルクスワーゲン」など世界を代表するメーカーが存在し“自動車生産大国”というイメージが強い国ですが、じつは環境問題にもかなり注力しているのです。

万博のドイツパビリオンでは「循環」がひとつのテーマ

 そんな同国には「決まった場所以外の洗車はNG」というルールが存在します。旧車やクラシックカーにフォーカスしたメディア『旧車王ヒストリア』(運営元:カレント自動車株式会社)のライター・高岡ケンさんによると、州ごとに定められた「地方条例」で洗車の方法が定められているとのこと。

「バラつきはありますが、多くの州で公共の駐車場・私道はもちろん、自宅であっても洗車が禁止されています。日本の感覚だと、自宅洗車禁止なんてかなり厳しく思いますよね? ですがこのルールの背景には、洗車時に洗い流されるガソリン類が水域や周辺の環境を汚染してしまうことを防ぐという理由があるのです」(高岡さん)

 そのため同国ではガソリンスタンドなどに併設されている洗車場を利用することが基本だそう。

ドイツでは「洗車」に関する厳しいルールが存在する(イメージ)

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 ドイツパビリオンでは環境問題への意識の高さや具体的な取り組みについて知ることができます。興味のある人は覗いてみるといいかもしれません。

(取材・文=つちだ四郎)

ドイツパビリオンでは公式キャラクター・サーキュラーが人気

【取材協力】旧車王/カレント自動車株式会社
公式サイト『旧車王ヒストリア』

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