大阪の中津といえば、みなさんはどんな印象がありますか?
中津は大阪市北区の梅田の近くにあり、繁華街の梅田(大阪駅界隈)に比べると、昔ながらの長屋があり下町の風情があり、筆者はそんなまちで育ちました。
ただし、少子高齢化がどんどん進み、畳んでしまった店は数え切れず。小学校も統合や閉校を余儀なくされました。
それでも、今、中津に新しい店や町中でのイベントが増え、若者が訪れて、中津の町も変わりつつあります。
中でも注目は、阪急中津駅から徒歩約3分のところにある「中津商店街」です。

代表の方に話しを聞くと、当時の大阪では比較的早くとなる昭和30年代にアーケードを設置。八百屋、花屋、クリーニング屋、飲食店など、生活には欠かせない店が多く並び、いろんな人が行き交う場所だったこともあり、最盛期には通るのも大変なぐらいにぎわっていたといいます。

その商店街も、時代が進むにつれ店も少なくなり、ついには2018年に発生した台風の影響でアーケードのシートも破損。一時は“シャッター通り”になってしまいました。
しかし、近年では、商店街の長屋をリノベーションして店を経営する人たちが増加。まちの時間が再び動き出しました。

カフェ、ネパール料理店、ラーメン屋、中華粥専門店……今まで梅田まで行かないとなかったような店が続々と登場し、商店街に光をもたらしています。
その1つが、昨年オープンしたケーキカフェ「anosa」。同オーナー・吉川綾さんを取材したところ、最初は中津商店街で店を構えることについて前向きに考えられなかったそう。
それが、今では地元の人たちからも認知され、親子連れのお客さんが来店したり、常連さんもできるようになり、「結果的に中津に来てよかった」(吉川さん)。



