スウェーデンの「シュールストレミング」、フィンランドの「サルミアッキ」に並び“世界三大・クサイ食べ物”と呼ばれる「ベジマイト」を知っていますか? オーストラリア生まれの食べ物だそうですが、いったいどんなモノなのでしょうか。詳しい話を、CPインターナショナル(東京都品川区/ゴールドコースト)の担当者に話を聞きました。
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ジャムのように瓶詰めされているベジマイト。蓋を開けると強烈な匂いが鼻腔を突き刺すのだとか。しかしながら、オーストラリアにおいては「国民食」と言えるほど親しまれているのだそう。「昔の小学校ではクラッカーにバターとべジーマイトを塗ったものをランチボックスとして持ってくる生徒も少なくありませんでした」と同社。また、校内の売店ではクラスケット(クラッカーのような食べ物)にバターとべジマイトをたっぷりと塗りつけたものが売られていたそう。

「国内でも好き嫌いは別れますが、“ソウルフード”という立ち位置で間違いないと思います。日本でいうところの納豆に近い存在かもしれません。多くのオーストラリア人にとって思い出深いフードなのでは」と担当者は見解を述べます。
気になる味はというと「塩辛く薬っぽい」と担当者。トーストにたっぷりのバターと少々のベジマイトを塗るのがスタンダードな食べ方といいます。そこにアボカドを加えたり、サンドウィッチの隠し味に使うことも。クラッカーやチーズにディップしたり、コク出しのためにスープやソースに加えたりもするそうです。大手ベーカリーチェーン店では、シナモンロールならぬ「ベジマイトロール」が売っているとか。
「ベジマイトは、味わうというより旨味や塩気を足すのに使います。調味料に近い感覚ですね。塩分は高めなので食べ過ぎには注意が必要です」(担当者)

ベジマイトは二日酔いに効く……というウワサも。 真偽について担当者は次のように話します。「ベジマイトにはビタミンB群が豊富に含まれており、アルコールで失われた栄養を補うという意味で『二日酔いに効く』と言われています。ただし医学的な効果が正式に証明されているわけではなく、あくまで言い伝えのようなもの」とのこと。
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クサイものが得意な人や世界の珍味に興味がある人は、いちどベジマイトにチャレンジしてみるといいかもしれません。
(取材・文=つちだ四郎)





