現代の視点で見つめる民藝 兵庫陶芸美術館「MINGEI ALIVE」 マルテル坂本学芸員が解説 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

現代の視点で見つめる民藝 兵庫陶芸美術館「MINGEI ALIVE」 マルテル坂本学芸員が解説

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打田翠 《心象》シリーズ 2025年  言葉やかたちにならない美しさを、手びねりと炭化焼成によって詩情豊かな造形を創り上げています。造形へのこだわりを強く持ちつつ、自然の美しさや素材本来が持つポテンシャルを活かし、シンプルながらも、見る者の心を癒す、柔らかな美しさを生み出しています
田中雅文 《CONGLOMERATE》シリーズ 2025年  本展はこの作品で締めくくられています。小さな磁土のパーツを一つ一つ泥漿で接合して作られている作品。りんご?洋ナシ?いいえ、じつはうつわです。立体作品でありながら、うつわの機能も満たすもの。それが意味するものは何なのか。手仕事の未来のかたちを想像してみていただきたいです

「美しさを理解するのにもっとも大切である」と柳が考えていた「直観」。それは、知識に頼るのではなく、「うぶな心」で見るということです。展覧会が今を生きる私たちにとって、生活を美しくするものとは何なのか考えるきっかけになれば幸いです。閉幕まで残り少なくなりました。日に日に秋が深まる当館まで、ぜひ足をお運びください。

(兵庫陶芸美術館学芸員・マルテル坂本牧子)

◆開館20周年記念特別展「MINGEI ALIVE-いま、生きている民藝」
会場 兵庫陶芸美術館(兵庫県丹波篠山市今田町上立杭4)
会期 2025年9月6日(土)~11月24日(月・振休)
開館時間 10:00~17:00(入館は閉館時間の30分前まで)
休館 月曜日(祝日の場合は翌平日)
観覧料 一般1300円、大学生1000円、高校生以下無料
電話 079-597-3961(代表)、FAX 079-597-3967

兵庫陶芸美術館公式HP https://www.mcart.jp/

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