スペイン←「早食いNG」なぜ?ほか「食事は1日5回」など食事マナーが色々 独特な食習慣のワケとは | ラジトピ ラジオ関西トピックス

スペイン←「早食いNG」なぜ?ほか「食事は1日5回」など食事マナーが色々 独特な食習慣のワケとは

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 パエリアやアヒージョはもちろん、小皿料理「タパス」や一口料理「ピンチョス」など、日本人にも広く愛されるスペイン料理。それらを生み出したスペインには、食事に関する様々なルールや習慣が存在するのだとか。同国に関する情報発信サイト「あぷれんどえすぱにょーる」運営会社の担当者に詳しく聞きました。

「パエリア」が有名なスペインの食文化を調査した(イメージ)

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●「スペインでは1日5回の食事をする」って本当?

 担当者によると、日本と同じく1日3回という人もいますが国民の大半は1日4~5回の食事をとるのだとか。その背景には“日の出”と“間食”が大きく関与しているそう。「スペインは日の出が遅いため、それに合わせて食事のリズムが全体的に遅くなります。さらに朝食後の午前中に軽食(おやつ)をとります。昼食は14時頃となるため、夕食までの間に、再度軽食タイムが設けられます。こうした独特な食事リズムに伴い食事の回数が多くなっているようです」。

●出された料理に塩や胡椒などで“味変”するのは「失礼」にあたる?

「状況によりますが、家庭や知人宅では控える傾向があります。ふるまわれた料理に対し味付けを変えることは料理を作った人のプライドを傷つける可能性があるため、あまりしない方が良いとされています。これは、『シェフが完成させた味を尊重する』という文化に基づいています」と担当者は解説。レストランなどでは気にしすぎなくて大丈夫とのことですが、親しい間柄での食事会では特に配慮が必要だそうです。

スペインでは、出された料理にすぐ塩胡椒をかける行為はやめておいた方が得策(イメージ)

●早食いは「NG」?

 スペインでは「食事はゆっくりと楽しむもの」「家族や友人との会話を楽しむための大切な時間」という考え方が根付いており、食べることは単なる栄養補給ではないため“早食い”の習慣は基本的に無いのだとか。担当者は「特に昼食(シエスタの時間帯)などは、長い時間をかけることが一般的です」と話しました。

現代の日本ではありがちな「とりあえずお腹を満たす」という行為はしないそう(イメージ)

●食事が終わってからの時間も長い?

「ソブレメサ(Sobremesa)という言葉もあるほど。食べ終わってもすぐに席を立たず、テーブルを囲み会話を楽しむ時間を指します」と担当者。この時間は、コーヒーや「チュピート」という酒をショットグラスでたしなみながら、ゆったりと過ごすのが一般的だといいます。

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 スペインの食事マナーは一聞すると独特なものに思えますが、食事の時間を愛するがゆえに形成されたものであり人々はこれを当たり前に受け入れています。こうした国民性が世界中をトリコにする「美味」を生んだ理由のひとつかもしれません。

(取材・文=つちだ四郎)

甘いリキュール「チュピート」。度数は相当高いとか(イメージ)

【取材協力】あぷれんどえすぱにょーる
公式サイト

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