日本の近代化を支えた『鉱石の道』 4つの鉱山が刻んだ歴史と、いまに残る産業遺産

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 鉱石の道の周辺には、谷間を走るワインディングロードが続き、バイクや自転車で訪れる人も多いです。山あいを進むと突然現れる神子畑選鉱場跡など、歴史と自然が交わる景観が特徴で、SNSを通じて全国から注目が集まっています。

 また、新緑や紅葉、冬景色など季節ごとに表情が変わるため、時期を変えて何度も訪れる人が多い場所です。鉱山町に残るハイカラ文化や食の歴史とあわせて、地域全体で過去と現在が息づくエリアとなっています。

神子畑選鉱場跡(シックナー)(提供:但馬県民局)
生野町並み (提供:但馬県民局)
生野のまちなみ(提供:但馬県民局)

「鉱石の道」は単なる廃鉱跡ではなく、近代日本の産業を支えた“生産の現場”がそのまま残る貴重な地域です。坑道・選鉱場・鉱山町のまちなみなど、多様な姿がひとつのエリアに凝縮されており、日本遺産としての価値を体感できる場所になっています。

 歴史、文化、自然のすべてが交錯する但馬の鉱山地帯は、いまも静かに当時の記憶を語り続けています。

(取材・文=洲崎春花)

※ラジオ関西「谷五郎の笑って暮らそう」より

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