2027年の国際園芸博 “自然へ還るユニフォーム”採用へ「博覧会のメッセージを強くするもの」

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 昨年の大阪・関西万博の興奮がまだ続く中、来年に日本で開催される“エキスポ”で新たな取り組みが進められています。

 2027年に神奈川県横浜市で開かれる国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」。ボランティアやスタッフ1万人超が着用する公式ユニフォームに、このたび、植物由来の素材を使った“循環型モデル”が採用されることになりました。

 このユニフォーム企画は、役目を終えたあとに回収し、たい肥として新たな植物を育てるための土にすることを想定した「P-FACTS(ピーファクツ)」という取り組みの一環。事前にP-FACTS製品を回収してできたたい肥は、会場内の植栽などで活用される予定です。

 今回の循環型ユニフォームについて、昨年(2025年)11月末のメディア発表会で、2027年国際園芸博覧会協会の河村正人事務総長は、「植物由来素材のユニフォームを着用し、役割を終えたら回収して土に還し、次の生命へつなげる。ユニフォームを単なる衣服ではなく、循環社会を体験するインフラととらえ、博覧会のメッセージをより強くしてくれる」と話しています。

 このユニフォームを手がける「Team P-FACTS(チーム・ピーファクツ)」の代表構成員で、ピエクレックス(村田製作所グループ)社長の玉倉大次氏は、「廃棄の問題では、誰がどこでどのように処理しているのかが見えることが重要です。博覧会では、先進的な堆肥場をはじめとして、素材の循環を見える化し、来場者に体験していただきたい」と話します。

 また、同社のブランドアンバサダーを務めるタレントの武井壮さんは、「着心地もデザインも満足できるうえに、この自然へ還るという考え方は、着ている時も、その後も気持ちがいい。みんなが循環できる服を選ぶ未来になれば、より暮らしやすい地球になる」と持論を展開しました。

 ユニフォームのデザインを担当するENSULO(エンスーロ)のデザイナー・岡部健史氏(グラファイト代表取締役)は、「ウエストのひもやボタンなどの素材にも配慮し、できるだけ全てを土に還せるよう設計しています。日本で行われる国際イベントとして、和の要素も取り入れていきたい」と意気込みをコメントしました。

「GREEN×EXPO 2027」における「Team P-FACTS(チーム・ピーファクツ)」の取り組みに関するメディア発表会より

 GREEN×EXPO 2027のテーマは「幸せを創る明日の風景」。主催者側は、「『循環をまとう』ユニフォームを通じて、『人類が生命の潮流と循環の中で生きている』ことを、来場者に体感してもらえれば」と述べています。

(取材・文=森本真由)

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