新聞の癒しコーナーとも言える「4コマ漫画」。お堅いイメージのある媒体に、なぜ4コマ漫画は掲載されているのでしょうか。日本新聞協会の徳永さんに話を聞きました。

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●4コマ漫画の掲載はいつ頃から?
4コマ漫画がはじめて新聞に載ったのは1923年(大正12年)10月20日。東京朝日新聞(現・朝日新聞)の『正チャンの冒険』でした。子どもが時空を超え冒険する物語で、みるみる読者の人気を集めたとか。主人公の正ちゃんが被っているボンボン付きニット帽は「正ちゃん帽」と呼ばれ、かなりの数が売れたといいます。

●4コマ漫画が広がったきっかけ
朝日や毎日といった大阪発祥の新聞をはじめ、各紙とも大正時代の終わりごろから発行部数増に向けて動き出します。しかしながら、当時の新聞の内容といえば、おもに成人男性に向けて政治や経済が中心。部数を伸ばすには女性や子どもの読者の獲得が必要でした。そうした背景から、家庭面の新設や4コマ漫画の掲載がなされたそう。
また大正末期には雑誌・ラジオなども登場していたものの、マスメディアの主力は新聞だったとか。毎日発刊されるので注目度は相当高く、常に読者の興味を引く内容にする必要があったそう。そのため欧米の新聞で人気を博していたものを参考に、バラエティー豊かな4コマ漫画が取り入れられたとも考えられるとのこと。
●国民的アニメの原点は新聞だった
新聞の4コマ漫画の代表格として挙げられるもののひとつに『コボちゃん』がありますが、連載開始は1982年と比較的最近の作品なのだとか。とはいえ2026年現在も連載しており、「一般全国紙の4コマ漫画の中では最長だと聞いている」と徳永さん。
老若男女、知らない人はいないと言っても過言ではない『サザエさん』は1946年4月22日から福岡県の「夕刊フクニチ」で連載が始まりました。その後、東京の夕刊紙に移り1949年12月1日には朝日新聞の夕刊、のちに朝刊に移動し1974年2月21日で連載終了となっています。平成生まれ以降の世代にとってはアニメのイメージが強い『サザエさん』。その始まりは、じつは新聞の4コマ漫画だったのです。

(取材・文=堀田将生)



