あわせてパウチでの経験をもとに、プラスチック容器リサイクルの社会実装に向け、具体的な提案も打ち出す。包装仕様だけでなく、回収方法や分別方法、企業や自治体による情報発信のあり方まで含め、神戸で得られた成果や課題を整理し、関係者に共有することで、資源循環型社会のグランドデザインづくりに貢献したい考えだ。
加えて、市民参加をさらに広げる新たな試みとして、「アンバサダー制度」の導入計画も。小売店の店長や従業員、市内の資源回収ステーション「エコノバ」利用者など、プロジェクトに積極的に関わる市民をアンバサダーとして認定し、市民から市民へと取り組みの意義を伝える役割を担ってもらう。取り組みを伝えるための“説明キット”などを通じ、認知度と参加率の向上、行動変容の促進を図る。
神戸市は、つめかえパックリサイクルを単なる分別回収にとどめず、製品化、制度対応、市民参加を一体で進めようとしている。日常生活で身近な「つめかえ」という行動を利用し、資源循環の輪を社会全体へと広げる試みは、神戸から全国へ波及する可能性を秘めている。
「花王」(東京都中央区)研究戦略・企画部の高村玲那さんは「プロジェクトについて直接お話すると『そうだったんだ、協力するよ』とおっしゃってくださる方が多いが、最初の一歩のきっかけが届きにくい。私たちがダイレクトにお話するのは限界があるので、アンバサダー制度によって、市民の皆さんの間で情報が流れていく仕組みを作りたい。『やってみたらなんだか楽しかった』『応援したくなった』というようなポジティブな気持ちが生まれる活動につなげたい」と意欲。その上で、「全国的に見てもこれほど多くの企業が連携しているリサイクル活動はない。神戸で成功すると業界としての成功につながると思う」と期待を寄せた。





