近代建築の巨匠、フランク・ロイド・ライトが設計し、100年の時を超えて愛されている洋館・ヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅・兵庫県芦屋市)で、3月3日の桃の節句に合わせて 恒例の「雛人形展」が開催されている。4月5日まで。


展示する人形は、同館の建築主で灘の老舗酒造「櫻正宗」の八代目・山邑太左衛門(やまむら・たざえもん)が長女の誕生を祝い、京都の老舗「丸平大木人形店」に依頼したもの。1900(明治 33)年からの2年間に納めれた。


現在は迎賓館を管理、運営するヨドコウ(旧社名・淀川製鋼所 大阪市中央区)が所蔵し、1992年から毎年この時期に公開している。


「丸平大木人形店」は江戸時代の明和年間(1764~1772 年)に京都で創業。写実性を基調とし、有職故実(※)における時代考証を重視したもので、京人形、 雛人形の逸品として賞賛された。その作品は皇族・華族にも数多く納入されている。


雛人形は全部で33体。内裏雛・居稚児(いちご)・三人官女の人形を中心とした段飾り雛一式、花嫁姿の上臈を含む5体の人形に漆塗りの各種嫁入り道具を添えた「花嫁人形」 、17体の人形と桜・松などが色どりを添え、花見の宴の様子を写した「花観人形」と、3つの人形群に分けられる。人形の保存状態も極めて良好で、これだけ揃って残っている例は少ないという。





