観光地を訪れた際に、まちの歴史や背景を丁寧に説明してくれるガイドに助けられた経験はないでしょうか。全国各地では、観光ボランティアの高齢化や担い手不足が課題となり、活動の縮小や休止に追い込まれる例もあるといわれています。一方で、コロナ禍を経たいま、観光客数は全国的に回復傾向にあり、地域観光の持続可能性が改めて問われています。
こうしたなか、兵庫県明石市で活動を続けるボランティア観光ガイド団体『ぶらり子午線観光ガイド連絡会』が、昨年、設立30周年を迎えました。
同団体は、1995年の発足以来、明石観光協会と連携しながら市内を訪れる人たちに歴史や文化を伝えてきました。現在の会員は25人。地域をよく知る市民が中心となり、「正しく・楽しく・わかりやすく」を心がけて案内を行っているといいます。
活動の柱は、事前申し込みによる一般ガイド、鉄道会社の企画と連携したまち歩き、そして、明石城の櫓(やぐら)一般公開時の案内などです。決まったコースだけでなく、参加者の希望に応じて内容を柔軟に組み立てることも特徴のひとつです。
会長・山本利久さんが入会したのは、2017年。退職後、「地元に恩返しをしたい」と考えたことがきっかけだったといいます。観光を通じて地域の魅力を伝える活動は、まちの価値をあらためて見つめ直す機会にもなっているそうです。
山本さんが印象深いできごととして挙げたのは、2019年の“明石城築城400年”。記念事業にあわせて制作した写真資料を活用しながら案内を行い、多くの来訪者でにぎわいました。
「櫓見学には長い列ができ、地域資源への関心の高さを実感した」と振り返ります。





