春の訪れを告げる暦「二十四節気」。3月は、冬眠していた生き物が動き出すころとされる「啓蟄(けいちつ)」と、昼と夜の長さがほぼ同じになる「春分」を迎え、季節が大きく動きはじめる時期です。寒さのなかにも春の気配が感じられるこのごろ、地域の神社でも季節の移ろいを感じる風景がみられます。
こうした暦の意味や、3月の過ごし方について、播磨国総社射楯兵主神社(兵庫県姫路市)祭務部の尾崎祐彦さん(※尾崎の「崎」は、たつさき)に話を聞きました。
3月5日の「啓蟄」は、春の暖かさに誘われ、冬の間土の中で眠っていた虫たちが目を覚まして地上に出てくるころとされています。
「啓」には「開く」、「蟄」には「虫などが土の中で冬ごもりする」という意味があり、自然が目覚める節目を表す言葉です。雨が降るたびに気温が上がり、日差しも徐々にやわらかくなっていく季節でもあります。

続く3月20日は、「春分」。昼と夜の長さがほぼ同じになり、ここから昼の時間が長くなっていきます。春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として国民の祝日にも定められており、春の彼岸の中日にもあたります。仏教では、悟りの世界である「彼岸」と私たちが生きる「此岸」が最も通じやすい日と考えられてきたことから、この時期に先祖を供養する風習が広まりました。
こうした暦の流れとともに、地域の神社でも春を感じる行事や風景がみられます。播磨国総社では、境内の梅の花が見頃を迎えています。尾崎さんは、「立春を過ぎてから、昼間を中心に暖かい日が少しずつ増えてきました。境内では梅が咲き、季節の移ろいが感じられます」と話します。
同社では、春の訪れとともに子どもたちの新しい門出を祝う「勧学祭」が行われています。未来を担う子どもたちが、けがや病気などの災いなく元気に学校生活を送れるよう願う祭りで、例年3月の最終日曜日に執り行われています。
対象は、この春に小学校へ入学する子どもたちとその保護者。ランドセルを背負って参拝する子どもたちの姿が境内を彩ります。
もともとは地域の氏子の子どもたちを対象にはじまった祭りですが、現在では地域外からの参加もあり、春の恒例行事のひとつとなっています。






