近年、世界的な人口増加や環境問題への配慮から注目を集めているのが「代替肉」。大豆を筆頭に畜肉以外の原料で”肉っぽさ”を表現した食品ですが、その中で筆者が興味を持ったのが「きのこ」を原料にしたもの。詳しく取材しました。

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きのこを使った代替肉を開発したのはユキグニファクトリー株式会社。研究開発本部長・加藤真晴さんによると、同社では以前から食糧問題に対する危機感を持っていたそうです。
「日本は食料の多くを海外からの輸入に依存しています。ですが、世界の耕作可能地は1990年頃から伸び悩んでおり、人口増加が続く中で『将来も安定して肉を食べ続けられるのか』という課題が指摘されています。こうした状況を踏まえ、従来の肉に代わる新しい食材の必要性を強く感じました」(加藤さん)
こうした背景から生まれたのが、まいたけを原料にした“肉のような弾力”を持つ食品です。食感についてはまいたけ特有の繊維感を活かしたとか。きのこならではの旨味に加え低脂質・低糖類、豊富な食物繊維を含むため、ヘルシー思考が強くなっている現代社会にフィットする食品と言えるかもしれません。

「当社の国内工場で安定生産できるきのこで肉に代わる素材をつくることができれば、食肉よりも少ない資源で生産ができ環境負荷の軽減にも貢献できます。『持続可能な食のあり方』を実現したいという思いが、この商品の開発に繋がりました」(加藤さん)

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こうした食品は今後も続々と登場すると予測されます。将来起こることが危惧されている食糧難はもちろん、有事の際の選択肢のひとつになりそうです。
(取材・文=迫田ヒロミ)
※ラジオ関西『Clip』2026年3月3日放送回より





