展示は全6章構成。山岳修行の祖・役行者と蔵王権現の伝説に始まり、道長の埋経、曼荼羅や神仏像による信仰世界の広がり、後醍醐天皇と吉野の関係、さらに豊臣秀吉による花見の宴など、近世に至るまでの歴史を順にたどる。桃山時代の華やかな美術作品も紹介、信仰の場としてだけでなく、桜の名所としての吉野の側面にも光を当てる。そのほかロサンゼルスから里帰りした蔵王権現立像や、寺外初公開となる如意輪寺の秘仏本尊も登場。

展覧会の音声ガイドナビゲーターは、NHK大河ドラマ「光る君へ」で藤原道長役を演じた俳優の柄本佑さんが務める。開幕前の報道内覧会に現れた柄本さんは「『紺紙金字経』はとてもきれいに書かれていて、道長の並々ならぬ気合いを感じた。蔵王権現立像は同じ時期につくられているのに大きさも表情も違う。そこが見どころ」と語り、「会場はゆったりしていて何時間でもいられる。1周ごとに新たな発見がある」とPR。奈良国立博物館の井上洋一館長は、「(展覧会のために)蔵王権現は1000年ぶりに山を下りた」と、一体ずつ背負って下ろした状況を明かし、「逆を言えば像を山上に上げた際、そこに当時の人々の信仰心があった。そのことも感じてもらえたら」と話した。

◆特別展「神仏の山 吉野・大峯―蔵王権現に捧げた祈りと美―」
会場 奈良国立博物館(〒630-8213 奈良市登大路町50番地)
会期 2026年4月10日(金)~6月7日(日)
休館日 月曜 ※ただし4月27日(月)、5月4日(月・祝)は開館
開館時間 9:30~17:00 入館は16:30まで
観覧料金(税込) 一般2000円、高大生1500円、中学生以下無料
問い合わせ ハローダイヤル050-5542-8600





