神戸市は、歴史的価値のある公文書を保存・公開する「神戸市歴史公文書館」を6月1日(月)に開館するとこのほど発表した。明治期から現代までの公文書や阪神・淡路大震災関連資料、写真資料など約20万点を収蔵し、市民が閲覧・活用できる施設として整備した。市は「市民共有の知的資源を後世に伝え、未来のまちづくりにつなげたい」としている。
神戸市歴史公文書館は、神戸市兵庫区に設置され、本館と別館の2棟構成。本館は新築で、収蔵庫や閲覧室、事務室を備える。一方、別館は1927(昭和2)年建設の国登録有形文化財「旧岡方倶楽部」を改修して活用。展示室や書庫、事務室を設け、歴史的建築物そのものとしても見応えがある。
開館時点で本館に保存される資料は約20万点。昭和30年以前の公文書約4000冊をはじめ、阪神・淡路大震災関連文書約1万3000冊、戦災関連資料約800点、写真・写真データ約12万3000点、地図や絵葉書など約3500点を収蔵する。神戸市中央区にあった「神戸市文書館」から約16万4000点を引き継いだ。神戸市長事務引継書や市会会議録なども含まれる。
利用者は、資料検索システムで目録を検索し、利用請求書をメールなどで提出。15日以内に閲覧の可否が決定する。利用決定通知を受けた後、1階の閲覧室で資料を見たり、写しの交付も受けることができる。事前の手続きなしに利用することはできない。開館は平日の午前9時から午後5時まで。月1回程度、土曜日の特別開館を予定している。入館、利用は無料(コピー代金などは有料)。
別館は事前の利用手続きは不要。別館展示室では、神戸市成立から現在までの歩みを振り返る壁面展示や、旧岡方倶楽部の約100年の歴史紹介を実施。昭和期の市政映像をデジタルサイネージで上映するほか、歴史的に重要な公文書の複製展示も行う。開館記念展示として「兵庫津遺跡第97次調査」も紹介する。
また、市は4月1日から資料を活用したホームページを開設。デジタル展示「資料から知る神戸」を先行公開している。神戸市の歴史年表、市域変遷の解説のほか、名所・名勝や災害とまちづくりなどについて紹介。日替わりクイズによる神戸市の豆知識などもあり、パソコンやスマートフォンで閲覧できる。くずし字資料には読み下し文も付けた。
一方、6月1日からは「神戸市歴史公文書館資料検索システム」の運用も始まる。インターネット上で全所蔵資料の目録を公開し、一部デジタル化資料の画像データも閲覧可能となる。2024年末に閉館した「神戸アーカイブ写真館」の写真データも同システムから閲覧・ダウンロードできるようになる。




