「障害があっても、行事を諦めない」重度知的障害を伴う自閉症の娘 最後の七五三で起きた小さな奇跡

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福祉環境が整っていても、お出かけに耐性がないと恩恵が受けられないと実感

ーーイベントや行事は、事前準備だけでなく当日もご両親は大変なことも多いと思います。諦めずにチャレンジしてよかったことや、家族イベントへの想いを教えてください。

「娘が3歳、息子が1歳の頃は、外に出るのが怖くて休日も家にこもりがちでした。当時、娘は手を繋げず、興味がある場所に一目散に走って行くし、息子は切り替えが苦手で床に寝転がり大暴れ。

気晴らしに連れて行ったはずのショッピングモールや人気の公園では、長居できず親子で疲れて帰宅する日々でした。同じ空間で楽しく過ごしている他の家族がまぶしくて、違う世界にいる気分でした。

療育手帳の割引や、ヘルプマークを活用できる福祉環境は整っていてもお出かけに耐性がないとまったく恩恵を受けられないと感じました。

殻にこもるのをやめて、家族全員笑顔で休日を過ごしたい想いから、周りに迷惑をかけず、無理しない外出先を探すように。最初は、天気の良い日に、人の少ない芝生でのピクニックから始めました。社会のルールを学ぶきっかけになればと、毎週同じコンビニでお買い物もしました。

娘が4歳になった頃、積み重ねた経験がきっかけになったのか、こちらの指示を理解できることが増えました。他にも苦手だったメガネを着用できたり、偏食が改善されたり…!

一生無理なのでは、と思っていたことが成し遂げられたのは、会話のできない娘にとって生まれて初めての出来事でした」

ちーちゃん6歳のお誕生日を家族でお祝い(提供:みどぅ家のちいのん様)

家族でいろんなことにチャレンジする現在、何よりも大切にしていることは…

「環境次第では、挑戦できることもあると信じて、現在はいろんなことにチャレンジしています。

例えば、マラソン大会に参加した時は、親子で参加する・周りを真似して走る・沿道応援のハイタッチを目印に進むことで完走できました。

キャンプは、自由時間の過ごし方に悩みましたが、3回目の挑戦でハンモックを用意すると見事にハマり、長時間楽しく過ごしてくれました。

遊園地や温泉にも連れて行ってみましたが、課題も残っています。一度挑戦することで、何が苦手なのかが明確にわかりますし、頭ごなしに『できないからやらない』と決めつけるのは、娘を理解するためにももったいない選択だと思っています。

外出先での経験は、社会のルールや人との関わりを学ぶ、大切な機会だと思います。ただ、何よりも大切にしたいのは、『できたかどうか』よりも『楽しかったかどうか』。

挑戦は、まず安心と楽しさの先にあってほしい。それが今の願いです」

3月で卒園するちーちゃん。最後の七五三での晴れ姿(提供:みどぅ家のちいのん様/(C)リトルジョイ(@littlejoy.photo)

【みどぅ(@candnmama)さん関連情報】
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(取材・文=五ヶ瀬あお)

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