神戸市中央区の都市型水族館「átoa(アトア)」は人気ゾーン「ELEMENTS(エレメンツ)精霊の森」を11日(土)、リニューアルオープンする。今年、開業5周年を迎えるのを記念したもので、新たな生きものや体験型プログラムを導入するほか、環境循環型の展示も新設。生命の不思議や自然とのつながりを五感で体験できる空間へ生まれ変わる。

今回のリニューアルでは、「生きものをより身近に感じられる展示」をテーマに同ゾーンの内容を一新した。古い角質を食べることから「ドクターフィッシュ」として知られる「ガラ・ルファ」と、高電圧で獲物を捕らえる「バリイデンキウナギ」が新たにお目見えするほか、魚の排せつ物を微生物が分解して植物を育てる循環型システム「アクアポニックス水槽」なども登場。体験プログラムも充実し、生きものの生態だけでなく、自然界の循環や持続可能な環境づくりについても学べる展示となる。


ガラ・ルファはトルコなど中東の河川や温泉に生息し、歯のない吸盤状の口で古い角質を食べる習性を持つ魚。成長すると角質への興味が薄れるという生態でも知られる。同エリアでは、水槽に手を入れるとガラ・ルファが集まり、指先や手の古い角質をついばむ様子を間近で観察できる「ドクターフィッシュ体験」(無料、午前10時~午後7時)を実施する。
バリイデンキウナギは、最大約600ボルトもの電気を放って獲物をしびれさせる南米原産の大型魚。低電圧の電気をセンサーとして周囲を探り、酸素の少ない環境では空気呼吸も行うという驚きの能力を備えている。その生きた個体とともに注目したいのは、デンキウナギの能力をアートと融合させた体験展示「Electric Sensing~デンキウナギ的相性探索~」。デンキウナギが発する電気をリアルタイムで可視化し、来場者自身の微弱な生体電気もセンサーで感知。来場者が2人で手をつなぎ、パネルに手を当てると双方の電気信号が融合し、まるでデンキウナギが2人の相性診断してくれるようなユニークな演出が楽しめる。

魚・微生物・植物が支え合う「アクアポニックス展示」も見逃せない。大型モニュメントの中に魚と植物が共生する小さな生態系を再現したもので、ガラ・ルファ水槽もその一部。魚の排せつ物を天然の肥料へと変え、その栄養で植物を育てる環境循環型システムを、水槽と植物棚を一体化した形で表現した興味深い展示だ。育った植物の一部は今後、ゾーン内で飼育するゾウガメの餌として活用される方針。資源を無駄にしない“生きたエコロジーアート”を実感できる。そのほか、シャープ(大阪市)が、自然の摂理をヒントに生み出した製品や技術を紹介するコーナー「Fragments of nature」も登場。




