《神戸・男子高校生殺害事件16年》「将太を、事件を忘れない…」元少年の両親へ 長期逃亡の責任問う

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控訴審へ向けて思いを語る堤敏さん「将太にはすべて報告している 最高の決着をつける」〈2026年924日撮影 神戸市中央区〉

 「法廷で、胸の内を語る最後の場」。迫る控訴審でも、遺族全員で臨む。敏さんにとって、 落ち度のない将太さんを思い、眠れぬ夜が続く。 「人を殺す人は、人じゃない。その点は(物事の善悪を判断する)刑事責任能力の有無とは違う」。

 敏さんは「事件発生から犯人逮捕までの10年10か月は、“後ろ向き”。『あの時、こうだった。いや、こうすれば良かった』という気持ち。しかし、男の逮捕以降は、“前を向いて真実を追求する”」。裁判後も見すえた未来へ向かう覚悟を決めている。しかし、前を向くからこそ、さまざまな難局や苦しみに遭遇する。刑事裁判、民事裁判で被告に判決が下されたらそれで終わりではない。「失われた命は帰ってこない。私たち遺族は、ずっと遺族。私は遺族として、絶対にこの事件を忘れない。事件を忘れることは、将太を忘れることになるから」。

敏さんが警察官に向けて講演する際のメモ「人を殺す人は、人じゃない」
控訴審では緻密なまでに積み重ねた証拠で臨む

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※1~殺人事件発生から長期逃亡の末に逮捕、起訴された例として、▼1982年発生の松山・ホステス殺人事件の福田和子元受刑者(収監中の2005年に病死・逃亡期間約15年)、▼2007年発生の千葉・イギリス人女性英会話講師殺害事件の市橋達也受刑者(無期懲役・逃亡期間約2年7か月)などが挙げられる。いずれも成人犯罪で、今回のように犯行当時17歳の少年が長期逃亡ののち、成人となってから逮捕されたケースは前例がないと言っていい。

※2~2020年、福岡市中央区の商業施設で、当時15歳の元少年が女性(当時21)を刺殺した事件をめぐり、不適切な養育が事件に影響したとして、遺族が元少年の母親に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、福岡高裁は母親の賠償責任を否定した一審・福岡地裁判決を変更し、母親に元少年と連帯して計約5400万円の賠償勤を支払うよう命じる判決を言い渡した。

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