20年前にあおり運転が原因のトラブルで弟を失った神戸の女性が犯罪被害者のサポートのために『空色リボン』を作成するプロジェクトを立ち上げ、1月23日、神戸・三宮のセンター街で配布した。
神戸市長田区の坂口真弓さんの弟、悟さん・当時27歳は2000年2月、当時18歳の少年と車の通行をめぐるトラブルになり、少年が急発進させた車にはねられ、命を奪われた。『空色リボン』は、坂口さんをはじめ犯罪被害者の有志9人が大切な人を思う時に見上げていた空をイメージしてブルーをベースにイエローの縫い目を付けたもので去年(2019年)から制作を始め、23日、300個が配られた。
坂口さんは、2017年に起きた東名高速道路の事件をめぐる一連の報道に接して、弟が殺害された事件は『あおり運転』が原因だったと確信したという。
「いまはドライブレコーダーが普及して動画そのものが“見える証拠、物的な証拠”としてひと目でわかりますからね。可視化されている。事件から20年経って弟を思うとき、やはり空を見上げている…この20年で犯罪被害者に対する支援は大きく改善されたが、それでも被害者は後を絶たない。やはり被害者のことや、被害者の心の叫びを知ることが大切」
さまざまな啓発活動のうち、児童虐待防止のシンボルにオレンジリボン、女性への暴力反対のシンボルにパープルリボンなどがあるが犯罪被害者を守るシンボルカラーはこれまでになく、坂口さんらは今後も幅広い世代に伝えていきたいと話す。