神戸・三宮の風俗店から店長からみかじめ料(用心棒代・あいさつ料)を受け取ったとして、特定抗争指定暴力団「神戸山口組」中核団体・山健組組員(48)が逮捕された事件で、現金の一部が所属先の山健組のほか、神戸山口組の直系団体にも流れていたことが捜査関係者への取材でわかった。店側は、みかじめ料を約20年前から払っていたとみられる。
兵庫県警は3日までに、熊本市に拠点を置く神戸山口組直系団体組長(50)を暴力団排除条例違反容疑で逮捕、送検した。また山健組組員を同容疑で再逮捕した。組長は2019年4月、神戸市中央区で風俗店の営業を認める見返りに、店側から現金130万円を受け取った疑いが持たれている。兵庫県警は7月、同じ店舗からあいさつ料を受け取ったとして山健組組員と風俗店長(47)を逮捕していた。
兵庫県の暴力団排除条例は、神戸市の三宮・福原、尼崎市の神田新道、姫路市の魚町の4地区の歓楽街で、みかじめ料を要求した暴力団側だけでなく、支払った店側も1年以下の懲役、または50万円以下の罰金を科す(あいさつ料授受の禁止)。