「おいしい!」「初めて食べた!」子どもたちが口々に叫ぶ。兵庫県の小・中学校などあわせて1,086校で10月から学校給食に神戸ビーフを使ったメニューの提供が始まった。新型コロナウイルスの影響でインバウンドを中心とした外食需要が減っているなか、県の食肉事業協同組合連合会が企画。県内の畜産農家の支援につながるだけでなく、食育の授業で児童生徒の神戸ビーフに関する知識を深め、消費の拡大につなげる。連合会によると、全県規模のこうした取り組みは全国的に珍しいという。
宝塚市立丸橋小学校では12日、給食に神戸ビーフのカタ肉・モモ肉のスライスを使った焼肉が登場。5年生の児童(11)は、「神戸ビーフと白ご飯の組み合わせは最高。ずっとメニューに出てほしい」と笑顔だった。それに先立って行われた食育の授業では、児童は美しくサシ(霜降り)の入った牛肉の画像には歓声を上げ、枝肉の写真を見て悲鳴を上げるなどし、楽しみながら学びを深めた。
また、元ラグビー日本代表で、「但馬牛・神戸ビーフ応援大使」の大畑大介さん(44)が全校放送を行い、「海外でプレーしていたとき、チームメイトが神戸ビーフを知っていたのが驚きで、身近にこんなに良いものがあると再認識した。家に帰ったら『おいしかったよ』と、家族に伝えて」と児童に呼びかけた。
2021年の3月末までに、多い学校で3回神戸ビーフを使った給食が提供される。メニューは肉どんぶり、焼肉、サイコロステーキなどで、淡路島3市(洲本、南あわじ、淡路)や西脇市などでは地域のブランド牛肉が提供される。