2021年のイカナゴの稚魚「シンコ(新子)」の漁が、3月20日に終漁する。播磨灘(兵庫県明石市など)の漁業関係者らが17日に決めた。
シンコ漁は3月6日に解禁されたが、大阪湾での漁は実質3日間(休漁日をはさんだ3月11日に終了)、播磨灘での操業は実質13日間で終える。
シンコ漁は2017年以降、極端な不漁が続いている。
かつては1万トン以上あった漁獲量が、記録的に不漁だった昨年(2020年)、速報値で147トンと過去最少に。操業期間は播磨灘が5日間、大阪湾が2日間と大幅に短縮されていた。
不漁のシンコは高値となり、消費者の買い控えも多く、急激に値崩れする現象も起きている。
2020年、漁初⽇の⽔揚げがゼロだった林崎漁港(明⽯市)では、2021年3月6日の初競りで1カゴ(約25㎏)当たり9万5000円の過去最⾼値がついた。しかし、11⽇には垂⽔漁港(神⼾市垂⽔区)で1カゴ平均が約1万1000円まで下落したという。
店頭販売のシンコは、漁初⽇に神⼾市や明⽯市で1キロ当たり4000円前後だったのが、のちに1500円以下まで値が落ちた。