兵庫県では医療提供体制のひっ迫が続く。医療機関で感染患者の治療にあたる看護師や、医療機関との入院調整や患者の健康状態を確認する保健所では、保健師らの長時間勤務が常態化している。こうした状況を改善するため、県は厚生労働省や全国知事会を通じて、他の都道府県に保健師の派遣を要請。全国から看護師39人・保健師15人が兵庫県に派遣されることになった。
看護師は、全国の大学病院などから計39人が派遣され、重症及び中等症患者の治療にあたる。神戸市、明石市の一部の病院では5月4日から計15人の受け入れが始まり、残りは順次受け入れる。保健師は、鳥取県から6人、宮城県から3人など計15人を受け入れる。県内5つの保健所や健康福祉事務所に配置され、疫学調査や患者の健康観察などを担う。
井戸敏三知事は12日の記者会見で、「看護師や保健師自身が非常に不足している中、現場は活動してくれている。そこに有能な方々が手伝いに来てくれることは本当に助かり、感謝申し上げたい。派遣先の病院からも『大変感謝している』と聞いている」と述べた。