ここ数年、駅や商業施設にストリートピアノが設置され、誰もが自由にピアノを弾ける機会が増えています。このムーブメントは日本全国に広がっており、神戸市でも25か所にピアノが設置され、通りかかった人が気軽にピアノ演奏を楽しむ環境が整っています。
さらにコロナ禍の影響で「おうち時間」が増え、部屋で気軽に演奏できる電子ピアノやウクレレなど楽器を購入する人が増えています。
ピアノに触れたり、間近に感じたりできる今だからこそでしょうか、ピアニストとして活動するなかで、ピアノに関する素朴な疑問を耳にするようになりました。そのなかにあった1つが、「どうしてピアノの鍵盤は白と黒なの?」。
想像してください。もしピアノの鍵盤が全部同じ大きさで、同じ色だったら!?
どの鍵盤が「ド」の音かわかりますか? ダジャレみたいですね! しかし、全部同じ鍵盤だと、どこにどの音があるのか、わからないのです。
そもそも鍵盤って、どうして大きいものと小さいものがあるのでしょうか。
オーケストラが演奏前、音合わせをする風景を見たことがありますか? いろんな楽器が一緒に演奏しますので、音をあわせておかないと大変なことになります。音合わせは、オーボエが「ラ」を吹くと、バイオリンなどの弦楽器がこの音にあわせてチューニングします。
ピアノの鍵盤も「ラ」の440Hzを中心に調律します。1オクターブ上の「ラ」は880Hz。Hz(ヘルツ)は1秒間の振動をあらわす単位で、音が高くなるほど、振動は早くなります。1オクターブを均等にわけると、音は12個。
「ラ」「ラ#」「シ」「ド」「ド#」「レ」「レ#」「ミ」「ファ」「ファ#」「ソ」「ソ#」
◆ラジオ関西『天宮遥の私はピアノ』
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