神戸市は24日、市内の集団接種会場で新型コロナウイルス対応ワクチンの入った保冷庫の電源プラグが外れ、215回の接種分に相当するワクチンが使用できない状態になるミスが起こったと発表した。市は、「非常に貴重なワクチンを無駄にしてしまうことになり、市民の皆さまにご心配・ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ない」と謝罪した。神戸市では、5月11日にもワクチンを誤って常温で保管したことで960回分が使用できなくなったことが判明したばかりだった。
ミスは5月23日午後、神戸市兵庫区の集団接種会場で発生した。同日午後5時30分頃に、薬剤師がバイアル(ワクチンが入った小瓶)を保冷庫から取り出した際には異常はなかったというが、午後7時30分頃になって市職員が保冷庫の電源プラグが外れているのを発見。その時点で、215回の接種分に相当する量(43バイアル)を廃棄せざる得ない状況だった。なお、神戸市内の今後のワクチン接種の予定に変更はないという。
市はミスの原因を「電源の配線が動線上にあったため、配線への接触機会などによりプラグとコンセントの接続の緩みが生じたものと考えている」とし、市内の各会場で、動線上から配線の位置を変えたり、テープなどで電源プラグの抜け防止の措置を施したりするほか、保冷庫のある部屋の施錠を徹底することで再発を防ぎたいとしている。