歴史情緒あふれる町並みが残る岡山県真庭市の蔵元が、日本酒をより身近に感じてもらおうと、「日本酒のある暮らし」をテーマに直営ショップを運営している。
国の登録有形文化財に指定されている築150年の貯蔵庫をリノベーションした「NISHIKURA」で、こだわりの日本酒をいかしたお店や食事処を展開するのは、「御前酒蔵元 辻本店」(真庭市勝山)。1804年に創業した同社は、幻の酒米といわれる「雄町米」を使った酒造りを行うほか、2007(平成19)年、岡山県初の女性杜氏が誕生したことでも話題になった。
「NISHIKURA」1階に入るのは、「SUMIYA」。御前酒をはじめ、蔵元ならではの発酵食品、酒器や地元の土産物なども扱う。同社自慢の日本酒「酒蔵探訪」は岡山県産の雄町米を使用した純米酒で、通好みの味わい深い農醇辛口タイプの人気商品だ。コロナ禍のなかで、期間限定で「御前酒蔵元 辻本店」オンラインショップでの販売も行っている。
そして2階には、食と酒を楽しめる「お食事処西蔵」。1989(平成元)年オープン以来の看板メニュー「銀鱈の粕漬」は、脂ののった銀鱈を、蔵元独自の配合の粕床に漬け込んだ逸品。こちらもオンラインショップで購入可能だ。
「御前酒蔵元 辻本店」七代目蔵元の辻総一郎さんは、「NISHIKURAは、『日本酒のある暮らしを発信する場所』。ただ日本酒を飲むだけでなく、食や器、発酵の技術を活かした産品や地域の産品等、日本酒に関わる様々なモノやコトに触れていただきたい」と話している。
「NISHIKURA」内の「SUMIYA」は午前10時から午後5時まで営業。また、「お食事処西蔵」は午前11時から午後2時30分まで(ラストオーダーは午後2時)で、木曜日が定休日。どちらも臨時休業、ならびに時短営業の場合あり。(※併設のカフェ「にしくらカフェ」は現在、コロナの影響により休業中)
◆御前酒蔵元 辻本店(つじほんてん)
※ラジオ関⻄『羽川英樹 ハッスル!』2021年7⽉1⽇放送回「岡山県北ハッスル情報」より