兵庫県など9都道府県に適用されている「まん延防止等重点措置」は11日に期限を迎え、兵庫・京都・愛知・福岡・北海道の5道府県では当初の予定通り解除される見通しとなった。大阪府は延長される。
県は8日午後に開いた対策本部会議で、12~31日の20日間は「感染リバウンド防止対策」として、県民への外出自粛要請や飲食店への時短要請などを継続することを決定。神戸市や阪神、播磨地域の10市町(※)内の飲食店などに対しては、現状から30分遅らせて、酒類提供を午後7時30分まで、営業時間を午後8時30分までとするよう求める。一方、土日の酒類提供禁止は解除する。
※10市町:神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市、宝塚市、三田市、伊丹市、川西市、猪名川町、明石市
会見した井戸敏三知事は、大阪府がまん延防止措置適用期間を延長し、酒類提供を午後7時までに据え置いたことを考慮したと述べた。そして「大阪からの人流を抑制するためには、時短要請の緩和は30分まで。兵庫は(”まん延防止”を)解除したのに、従前と全く同じ要請ではいけないが、1時間延ばすと大阪から兵庫への流入がないわけではない」と説明した。
その他の31市町にある飲食店には酒類提供を午後8時30分まで、営業時間を午後9時30分とするよう要請する。要請に応じた飲食店に対する協力金は、10市町内で2万5千円を下限として事業規模に応じて、それ以外の市町では一律2万円を支給する。
このほか、商業施設や映画館、運動施設など「多数利用施設」に求める営業時間、酒類提供時間の要件は飲食店と同様。イベントの観客は、大声での歓声や声援等がない場合は100%、想定されるものは50%を収容することができ、5,000人が上限だった定員は1万人に広げる。
井戸知事は、「兵庫では新規感染者数が下げ止まりしていることは間違いないのではないか。緊急事態宣言の効果が先週まで出ていて、重点措置に移行してからの効果が今週になって現れているとすると、やはり人々の行動様式が(緊急事態宣言の時と)少し違っているのではないか。状況次第では(重点措置の)再要請は考えなければならない」と述べた。