兵庫県尼崎市のマンション敷地内で15日夜、女性が刃物のようなもので刺され、死亡した。
死亡したのはこのマンションに住む事務員(28)。刺したのは上下黒っぽい服の男で、凶器を持ったままオートバイで逃走した。兵庫県警・尼崎南署捜査本部は緊急配備を敷いて男の行方を追っていたが、16日午後5時ごろ、女性の元夫(会社員・33)の身柄を兵庫県西宮市内で確保、任意聴取に応じ「殺すつもりで刺した」と容疑を認め、殺人容疑で逮捕した。捜査本部は何らかのトラブルがあったとみて、元夫から事件発生までの経緯を聴取、司法解剖で女性の死因も調べる。
16日には逃走に使われたとみられるバイクが元夫の自宅近辺で押収されていた。バイクには女性のものとみられる血痕が付着していた。
女性は1人暮らし。医療系の事務の仕事をしていた。15日午後8時すぎ、外出先から帰宅したところを襲われたとみられ、マンション前の歩道から約10メートル入った駐輪場脇の通路で、背中を数か所刺された。
捜査関係者によると、現場付近の防犯カメラには、上下とも黒っぽい服の男が通路に出入りする様子が映っており、ヘルメットはかぶっていなかった。男はマンションの敷地内に歩いて行った後、いったん戻り、マンション前の敷地に停めていた黒っぽい原動機付きバイクで、国道2号線を西の方向に走り去る姿が通行人から目撃されていた。現場で凶器は見つかっていないが、元夫の自宅から血痕の付いた包丁が押収された。犯行に使われたものか鑑定する。