兵庫県稲美町で住宅が全焼し、小学生の兄弟の遺体が見つかった事件で、兵庫県警は24日、行方が分からなくなっていた同居の伯父(51)の身柄を大阪市北区の公園で確保し、殺人・現住建造物等放火容疑で逮捕した。「火をつけたのは間違いない」と容疑を認めているという。今後、犯行動機を調べる。
また、DNA型鑑定などで2人の遺体はこの家に住む小学6年の兄(12歳)と小学1年の弟(7歳)と判明した。
捜査関係者によると、焼け跡にあった布団の燃えかすから可燃性の液体が検出されたことも判明。兵庫県警は屋内で火が付けられた可能性が高いとみて捜査し、火災直後から連絡が取れていない伯父の行方を捜していた。
火災は19日深夜に発生し、木造2階建てが全焼。兄弟は普段、2階の部屋で寝ていたとみられるが、火災で住宅が崩れ落ち焼け跡の1階部分から見つかった。死因はいずれも煙を吸ったことによる急性一酸化炭素中毒で、目立った外傷はなかった。伯父は1階の部屋で暮らしていたとみられる。
出火時間とほぼ同じ頃、近所の防犯カメラに伯父とみられる人物が徒歩で立ち去る姿が写っていた。住宅は死亡した兄弟と、父親、母親、母親の兄に当たる伯父の5人暮らし。出火直前に仕事を終えた母親を父親が迎えに行っており、両親は無事だった。