尼崎・発砲事件 山口組系組員2人に検察側、懲役20年求刑「周到な計画、極めて悪質」神戸地裁 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

尼崎・発砲事件 山口組系組員2人に検察側、懲役20年求刑「周到な計画、極めて悪質」神戸地裁

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 兵庫県尼崎市で2020年11月、特定抗争指定暴力団「神戸山口組」系組長らを銃撃したとして、殺人未遂や銃刀法違反の罪に問われた特定抗争指定暴力団「六代目山口組」系組員2人の第2回公判が13日、神戸地裁で開かれ、検察側はいずれも懲役20年を求刑、結審した。判決は来年(2022年)1月19日。

神戸地裁
神戸地裁

 「六代目山口組」系組員A(53)とB(55)は2020年11月3日午前11時半すぎ、尼崎市内の路上で、神戸山口組系組長と組員に拳銃で弾丸計3発を発射して命中させ、それぞれ太ももと左手に重傷を負わせたとされる。

 検察側は論告で「抗争状態にある中、2人は(警察の)捜査員を装って組長を呼び出すなど周到に準備された計画性の高い犯行で、被害者が死亡する危険性があった」と指摘。住宅街での犯行だったため、一般人を巻き込む危険性もあり、極めて悪質だとした。
 一方、 2人はいずれも殺人未遂罪について「殺意は全くなかった。発砲は威嚇に過ぎない」などと否認。最終弁論で両被告の弁護側は、殺人未遂ではなく傷害罪にとどまるなどと主張した。銃刀法違反罪は争わないとしている。 

公判は裁判員裁判の対象から除外されている<2021年11月12日 初公判・開廷前 ※代表撮影>
公判は裁判員裁判の対象から除外されている<2021年11月12日 初公判・開廷前 ※代表撮影>

 この裁判で神戸地検は暴力団同士の抗争事件であることを考慮し、裁判員裁判の対象から外すよう神戸地裁に請求し、認められたため、3人の裁判官のみで審理が行われている。裁判員法は、裁判員やその家族に危害が及ぶ恐れがある場合、公判を裁判官のみで行うとしている。
 特定抗争指定暴力団「六代目山口組」と「神戸山口組」をめぐっては、2019年に起きた一連の抗争事件で神戸市の殺人未遂事件と、尼崎市の射殺事件が裁判員裁判の対象から外れた。

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